「どうしたの？」

「うん。
下駄箱まででも宮野と一緒できないかな、って」

ちょっと照れたように笑う明石くんに嬉しくなった。

前はときどき一緒に帰ってたけど、いまは全然できない。
それに、クラスが違うからあまり話す機会もない。
少しでも一緒にいる時間を増やそうと、明石くんは考えてくれる。
そういうの、すごく嬉しいな。

「あのね、今日、少し遊んできていいって。
葵ちゃんと三人にはなるけど、どうかな」

「大塚も一緒なのはなんかあれだけど。
仕方ないね」

「私の方こそ、おまえが一緒とかムカつく！！！」

むくれてる葵ちゃんに思わず笑いが漏れる。

「でも、萌花が……おまえと一緒のほうが嬉しいみたいだから、仕方ない、許可してやる」

「そりゃどーも」

……葵ちゃん、そんなに私、わかりやすい？
ううっ、ちょっと恥ずかしいよー。