次の日は学校を休んだ。

お兄ちゃんに勧められたのもあったし、……私もちょっと、行きたくなかったし。

はぁーっ、ベッドの中でため息が漏れる。

休んで逃げたって、椛島先生は学校にいるんだし。
椛島先生がいなくなるまで、休んで逃げ続けるとかできないわけで。
学校、行くしかないんだよね……。

「萌花、具合、どう?」

学校が終わる時間、葵ちゃんがケーキを手にお見舞いに来てくれた。

心配そうな葵ちゃん。
確かにそうだよね、いきなり昨日、倒れたりしたんだもん。

「うん。
もう大丈夫、だよ」

無理に笑って笑顔を作る。
自分でもなにが大丈夫なのかわからない。

「無理、しないでね」

「……うん」

葵ちゃんには完全に、見透かされてる。