駅に戻ると、明石くんがすでに待ってた。

「ごめんね、待たせて」

「いいよ、いまきたところだし」

にっこりと笑った明石くんに頬が熱くなっていく。
目を合わせられなくて俯いたら、そっと手を握られた。

「じゃ、行こうか」

「……うん」

体中が熱い。
心臓がばくばくいってる。
あたまの中がぐるぐる回って、なに云っていいのかわかんない。
明石くんも黙ってるし。
手を繋いだまま十分ほど歩いて、明石くんの家に着いた。

「ただいまー」

「お、おじゃま、します」

「おかえりー。
あ、お兄ちゃんの彼女だー」

奥から出てきた女の子の言葉にあたまがボン、ってとうとう爆発した。