「……で。
返事、は?」

じーっとレンズの向こうから私を見つめる、明石くんの蒼みがかった瞳。

……ううっ。
忘れてなかったんだ。

「僕は宮野から、昨日の返事が聞きたいんだけど」

長くてきれいな明石くんの指が、私の顎を持ち上げる。

見つめてくるきれいな瞳が怖くて視線を逸らしたら。

「……ダメだよ。
目、逸らしたら」

 ちゅっ。

……耳に柔らかい感触。

再び私を見つめる、可笑しそうに笑う瞳になにも云えない。

「それで、宮野。
返事、は?」

「~、~、~」