「反対にさ。
宮野はどういうときに痛くなるんだ?」

「私、ですか?」

「そう」

聞かれて、困ってしまう。
どういうとき?
さっきは……。

「……明石くんに素っ気なくされたから」

「そっか」

だから?
だから、なに?

「宮野ー、先生は問題の解き方は教えるけど、答えは教えてやれない。
わかるな?」

「……はい」

いつも通り先生は笑ってる。

いつも、そう。