「そうやってなにも知らないで、守られるのはもう嫌なの!」 「……知って、後悔しないな?」 お兄ちゃんの両手が私の顔を挟んで上を向かせる。 真剣なお兄ちゃんに私は、ごくりとつばを飲み込んで、こくんとひとつ頷いた。