私がどうして
この暑い中(本当はエアコンの中で涼しく過ごしたいのに)自転車を漕いでいるのかと言うと
習い事のせいである。

同級生に言うのは気が引けるが
由真が習っていたのは絵。
気が引けるとかいう割に夏のコンクールは気合が入っていて今年はポスターコンクールに応募することを決めていた。
けど由真は描くのが遅い。
ひとつひとつ丁寧に仕上げる。には夏は短すぎた。
そして、先生にこう言われたのだ
「ゆまちゃぁん?明日はお昼と夜ご飯持ってきなさいね?」と。
由真はその瞬間、終わった。アトリエ缶詰とか…と思った。
それもそのはず、書き上げるまで毎日続くのだ。
うわぁぁあまぁーーーー!と思いつつ
「はい…」
自分の為だと思い(まぁ実際そうなのだが)
由真は肩を落とした