こんな自分が嫌で、
すこしでも変わりたくて、
家からは遠いこの高校を選んだ。
サヤカが誘ってくれたから。
自分の通うつもりだったこの高校に私も誘ってくれた。
幸いサヤカとは同じクラスだったし、高校は中学とはちがい校則はゆるい。
女の子はみんなおしゃれだし、お化粧もしていてみんなかわいい。
中学のときみたいに、悪目立ちはしていないと自分では思っている。
その証拠にクラスの女の子は私と普通に話してくれるし、シカトはされてない。
判断基準が自分でも悲しいと思うけど、実際そうだったんだから仕方ない。
だから、誰からも好かれる彼が、自分とは正反対である彼は一体どんな人なのかほんの少しだけ気になった。
本鈴が鳴ると同時に、数学の先生によって教室の扉は開けられ、昼食後特有のだるさを含んだ号令がかけられる。
その日は、私が女の子のような名前の男の子の存在をはじめて知った日だった。
end

