「高嶺の花?高梨さんが?」
「いや、独り言だから」
反応しないで。と続けようとしたが、ヤマモトからは予想もしてなかった言葉が飛び出る。
「高梨さんは高嶺の花じゃなくね?」
え。
「え?」
思わず浅く座ってだらしなく背もたれに体を預けた座り方を正した。
深く座り直して、きちんとヤマモトの前に座りなおす。
「ユリちゃんって高嶺の花ってやつでしょ?」
遠くから見つめるだけの存在。
憧れるだけで手には入らない。
むしろこの言葉が似合うのはユリちゃんぐらいしかいないだろぐらいに僕は思っている。
自分の彼女を高嶺の花だなんて言うのもどうかと思うけど、僕はユリちゃんの存在を知ったときからユリちゃんは高嶺の花だと思っていた。
それぐらいユリちゃんはきれいで手に入らなさそうな雰囲気があったんだ。

