どこにでもある目の前のポスト。 真っ赤なそれは大きな口を開けて、私の持っているそれを早く入れろと急かしているように思えた。 ちょっと、待ってよ!分かってるんだからっ。 まだ心の準備が整ってないのっ。 返事もない独りでに立っているポストに、焦った声を心の中であげる。 手紙送るぐらいでなんでそんなドキドキしちゃってるの!?バカなんじゃないの?! でも、これを入れたら明日には届くんだよね……? こわい、な。 ポストに向けた手紙が震える。 どうしよう。 こわ──。