全部が好きです。

「…は?」

「おい香菜」

女は香菜というらしい

「アンタは澤田と好きで付き合ってたわけ?」

香菜さんが何を言ってるのか分からない

「アンタは青山先輩が好きなんだろ?本気でアンタの事を好きだった澤田のこと考えた事あんのかよ?いつも不安でアンタが離れていかないようにって 澤田は…」

「おい」

香菜さんの言葉は拓海の低い声に

さえぎられた

「もういい 別れるよ 今まで俺の一方的な想いに付き合わせてごめん 2人とも出てってくれ」

私は理解ができず

「ごめんなさい」

と謝って逃げるように玄関へ走る

あっ 女物の靴

なんで私 入った時に気づかなかったんだろ

自分の馬鹿さに呆れ拓海の家を出た