上目遣いで、しかも涙目で思わずキュンとしてしまった。
ってか、涙目で言われたって全然説得力ねーんだよ。
「えっ!?あ、あのー。」
いきなり抱えあげられて戸惑ってる夏帆ちゃん。
「怪我、血出てるし。俺ん家近いから。」
「だ、大丈夫です!! 持ってます!!!」
そして鞄から消毒液と絆創膏を出して治療する。
「プッ、ハハハハハハハハハハ。」
「な、なんで笑うんですかっ!!」
「だ、だって、ありえねぇーって。ハハッ、絆創膏は分かるけど消毒液なんて持ち歩いてる人なんてなかなかいねぇーよ。ハハハハッ」
「そ、そんなに笑わなくったって......。」
「あー。ごめんごめん。」
「はっ!!わ、私買物して帰らないといけないんだ!!!」
「そうなの?じゃあ俺も手伝うよ。」
「えっ!?でも悪いし。」

