身代わりはもうやめます。




侍女達の声が遠くなっていく。


え……?
一生囚われる……この家に。
時が来たら解放してくれるって。
…………そういうことか。
嘘だったんだ。
まぁ当たり前か。
そう言わなきゃ私は納得しないもんね。
本当馬鹿みたい私。
でも本当は薄々気づいてた。
でも私はそれを信じてた。
いや、信じたかった。

だって家を出たらいい仕事先を見つけて、生活には困らないようにしてくれるって約束したから。
嘘っぽいとは思ったけど、なんの計画も無しに逃げ出すよりはずっとマシだ。
まぁやっぱり嘘だったんだけど。
そりゃそうだよね。
私がこの家を出たら、悪女と言われている妹でも白咲家の弱みに使えるかもとする輩が出てくるはず。
そして本当の私を知り、今までの私と違うことに気づく、そして気づいた輩は真実を知ろうとするだろう。
そんなことになったら白咲家にとって痛手になる。
そしてもし私が真実を公にしたりすれば、白咲家は終わるだろう。