身代わりはもうやめます。




私、白咲(しろさき) 二花(にちか)は双子の妹である。
そして白咲 一花(いちか)の影だ。

もの心ついた時からそう躾けられていたから、特に嫌だとかいう気持ちはなかった。
そう15歳になるまでは……



こんなこと言うと頭おかしい人だと思われるだろうから、誰にも言ったことはないが、実は私には前世の記憶がある。
前世と言っても自分が誰だったとかどんな生活をしていたかなどはあまり覚えていないが、知識だけは鮮明に覚えている。

思い出したのは15歳だ。
だから15歳までこの仕来りが嫌だとは思わなかった。
というより15歳まで感情というものは無かったに等しい。

だってそのように躾けられていたから。
でも前世を思い出してしまい、私は自我というものを持ってしまった。