小松 陽斗 side



『女の友達も作っておくんだな』


まだ女子の友達がいないらしい北野。


俺がこんなにも彼女に世話を焼くのは一つの理由があった。



それは少し前のこと。



「小松先輩、転校生について相談が。」



中途半端な時期に、俺たちの学校には転校生が来た。


大人しめでワケありっぽかった。




今は比較的どのクラスも平和だ。

ーーだけど、そこに転校生が入ったらどうなる。




もしかしたらイジメとか出てくるかもしれない。



だから俺は転校生と同じクラスの小野に転校生の様子報告を頼んだ。