でも私だって負けなくなかった。
汚い手を使ってでも、小松先輩がほしかった。
だから、
『今日私に告白するふりをしてもらえませんか?そうすればすこしいじめも収まると思うんです。』
そんな嘘をついた。
告白を舞花先輩に見せつけて、舞花先輩が小松先輩を諦めるように仕組んだ。
ごめんなさい、舞花先輩。
でも私はーーあなたが転校してくる前からずっとずっと小松先輩のことが好きなの。
だからあなたなんかに負けてられないの。
どんな手を使ってでも、必ず私のものにしてみせる。
ギュッと手を握りしめて私は密かに決意をした。