そして5時半。



指定された空き教室へといくと、



「ん…?」



そこには亜子ちゃんともうひとり先客がいて扉を開ける前に固まってしまう。




だってそれは、



「あのさぁ、俺お前のこと好きなんだけど。」



亜子ちゃんに告白をしてる先輩だったから。



幸い、まだふたりは私に気づいていなかった。




「え、でも先輩には舞花先輩が…!」



「は?北野はただの後輩だよ。俺は…おまえが好きなんだよ、亜子。」




ーーズキンッ



目眩がする。息が苦しい。胸が、痛い。




知ってたよ、両想いではないことくらい。


知ってたよ、先輩が私のことただの後輩としてみてたこと。



だけど、だけど。


それを目の当たりにすると結構辛いものもある。