そこまでするなら一緒に住めばいいのにな、と思うけどそんな安易なものじゃないのだろう。



叔父さんには叔父さんの家庭があって、先輩は先輩の生活がある。




「なんか、すみません…。根掘り葉掘り聞いちゃって。」



特に親御さんの話は先輩にとっても話したくないことだったかもしれない。




「ん?気にするな。叔父とは仲いいし、両親の記憶なんてまったくもってないからほとんど他人だしな。」



ははっ、と先輩は乾いた笑い声を漏らす。


他人だなんて…そんな。




「顔だって写真で見て知ったくらいだし。…ま、気にするなってことだ。でもまぁ、ひとりでこの家は少し寂しいかな。」



先輩はそう言って目を瞑った。




「…なにかほかに質問はあるか?」