〜復讐〜②

 楓の死から1週間。

私は、晴れ晴れとした気持ちで学校に通う。
そろそろ、卒業だ。

「卒アルの文集、早く書いてください。春日野さん。」

はいはい。
そう、ボソリと言った。
でも、全く鉛筆は進まない。
仕方ない。
楽しかった思い出なんて、思い出せないんだから。

「楽しかった思い出だよ。1つはあるでしょ?」

「ないもん。」

「春日野さん。あたし達といて、楽しくなかったの?」

違うよ。
思い出せないだけ。