学校には舞子の居場所がなかった。
朝、教室に入って「おはよう」と声をかけても
誰も挨拶を返してくれない。

クラスの皆は舞子に見向きもしないで
いくつかのグループに分かれて談笑している。

座席は入学当初のまま出席番号順に並んでいて
舞子の席は窓際の一番後ろだったが
まるで教室の後ろ隅に隔離されているような
孤独感があった。