ダダダダダ…ッ

―ドンッ―


「痛てっ…。」


前から思い切り突進して来た芽衣を俺は抱き止めた。


「渉先輩!!芽衣は今も渉先輩が大好きです!!」


「えっ?」


「大好きなんです!!」


「でも.お前…男.居るじゃん。」


「男?そんな人.居ませんよ…。」


「だって…前に会った時…手.繋いでたじゃん。」


「……?お兄ちゃんの事ですか?」


「お.お兄ちゃん!!」


「はい…。芽衣のお兄ちゃんです。」


「いや…だって公園で抱き合ってたのたの俺…見たし。」


「公園…??お兄ちゃんと?あっ!!思い出しました!!」


「やっぱり…。」


「あの日.パパの病気がひどくなって芽衣.悲しくて.思わず泣いてたらお兄ちゃんが大丈夫だよって…いつものように抱きしめてヨシヨシってしてくれたんです。」


「ヨシヨシ…?」


「はい!!芽衣…小さい頃からヨシ
ヨシってお兄ちゃんに頭をなでら
れると凄く安心するんです♪」