そう思いながらとある異変な気付く。

「そう言えば…ミイミイさんと龍志さんは?」

理沙の傍らにいた筈の二人がいなかった。
辺りを見回すと二人の姿を、声が聞こえないほどの距離程度離れたところで発見した。
こっちに手を振って、口を動かしていた。
多分こう言っているんだろう。

「ごゆっくり…」

そう口を動かし、俺たちに背を向けて歩いていく。
俺と理沙はキョトンとした顔をしていた。

「理沙なんて言ったと思う?」
「ん~…頑張って…かな?」