鏡で、充分に全身のチェックを終えた和真くんが、私に向き直った。




「流奈、行こうか?」




目に涙をいっぱい溜めた私は……ゆっくりと大きく、首を横に振った。




「流奈?何で泣いてんの?まだ気にしてんだ?」



「違う……違うよ、和真くん……
ごめんなさい……
私……もう和真くんとは付き合えないよ……」




私は、後退りした。



「な、何言ってんだよ」



「ご、ごめんなさい」


私は走った、その場から走って、走って……。





「流奈~~~~」