超純な彼と微不純な彼女 【2人だけの夜】


ベンチで……噴水近くのベンチで……




タバコをくゆらしている男が1人……




ドキッ……ギクって、私は瞬間冷凍のように固まった。




響くんが怪し気な表情で、私の顔を覗き込んだ。



「?????」



私は、響くんの腕をギュッと掴まえ、

「行こう」

って、強く引っ張り、ベンチの前を過ぎようとした時だった。



「待てよ!」

って、ベンチから聞こえてきた声。





響くんが立ち止まった。


「流奈?知り合い?」



私は、尚更強く、響くんを引っ張り、

「早く行こう!」




「流奈~待てよ!」

って、和真くんが私達2人の前に回って来た!





………もう終わりだ……