「あーもうつまらない」一人の男性が叫んだ。それと同時に周りの風が大きく吹いた。「風、うるさい。後な冷たい」もう一人の男性が言ったのと同時に周りが、暑くなった。「火、だって…」風と呼ばれた男性が言った。「そこうるさい」ガードの一人が言った。そのすぐ後だった。『侵入者、侵入者』ベルが大きくなった。「はぁ」ガードの男性がみんないなくなったのと同時にひとりの女の子が走って来た。「ママパパ」その子は、訳がわからないとばかりに泣いていた。「風」「わかってるつーの」二人は会話を交わすとその女の子に話しかけた。「名前は」「わからない」その子は、キュルキュルして言った。「記憶喪失」「だな」二人は納得した。二人もどうにかしてその子を守りたかったが牢屋の鉄の棒のおかげで何もできない。「あーもうこういう時に限ってこの棒が邪魔だ」風は棒を蹴っ飛ばした。「痛い」「無駄だ。じゃなきゃ俺らここにいねぇよ」二人がそんなことをしているうちに女の子は、二人のガードに見つかってしまった。「あーもう」火の目が赤く燃えたのと共に風の前に炎が現れた。それを見た風は「ok」と小さく呟いて風の起こし方でそれを大きくした。「うわぁ」ガードの男性は無我夢中で逃げて行った。女の子は、目の前の光景がわからずにショックで動けなくなっていた。「うわぁ、こういう時に限ってなんで水がいないんだ」火が言った。しかし、あることに気づくと風とアイコンタクトを取った。「ねぇ悪いんだけどそこの鍵こっちに投げてくれない」風が言うと女の子は、今ある力を全て使って目の前の鍵を投げた。それは、見事に風の手に落ちた。「Thankyou(ありがとう)」風はそう言うと鍵を鉄の棒の先端にある鍵穴にさした。すると鉄の棒は、下に下がっていた。「あー、自由だ。」「そんなことやってられるか。火て貸して記憶喪失者を放っておけるか」風は女の子を抱くと無我夢中で走った。