スーパーヤンキー!!

何気なく時計を見ると、いつの間にか時計の針は午後5時を過ぎていた。


「もうそろそろ出かける時間じゃねぇか?」

俺は、ソファーの上で寝ている葵葉と蒼茉に、両肩を貸したままの万冬に言った。


「おお。もうそんな時間か。なら葵葉と蒼茉も起こしてやんねぇと」


「万冬達見てるとなんだか兄弟に見える」


「…そうか。ま、俺達は全員兄弟みたいなもんだろ」


「そうだな」


「おいおい、うるせぇぞお前ら。いつまでゲームしてんだ。さっさと祭りに行く準備をしねぇか」


「げぇぇぇっ!、もうそんな時間かよ!」


「ぎゃあああーっ!今いいとこなのにっ!」


「ああああ!俺のヒットポイントがぁーっ!」


二階から降りてきた頼飛先生が、ゲームに夢中になっている郁人と瑛凛と颯真を見て呆れたように言うと、三人共絶叫して答える。頼飛先生はそんな三人を無視して俺達の側まで来ると、葵葉と蒼茉の頭を優しく撫でながら、今まで一度も見た事がないような優しい笑顔で声をかける。


「葵葉、蒼茉。もう祭りに行く時間だぞ。美味いもんいっぱい食わせてやるから、早く起きな」


「……う……ん?……」


「…ん……ふぁぁ……」


葵葉と蒼茉は眠そうに目をこすりながらゆっくりと起き上がる。少し感心してしまった。そして俺は前から思っていた事を口にする。


「そういえば、今まであんまり気にしてなかったけど、葵葉と蒼茉が俺達以外の、しかも大人の頼飛先生にこれだけ心を許してるのは凄い事じゃないか?」


「それ俺も思ってたんだ。俺達以外の奴には触らせるどころか、近づくだけでも睨むかキレてたのに、桜庭の時はそんなん無かったんじゃねぇか?最初会った時もちゃんと桜庭の言う事聞いてたもんな」


「ふーん。実際、葵葉も蒼茉も根は優しい奴だって事だろ。ま、それはいいとして。蓮と万冬も早く出かける準備しろ」


言いながら、少し照れくさそうな顔をした頼飛先生を見て、俺と万冬は顔を見合わせて気づかれないように笑った。