休憩に入り、携帯を確認した。

大好きな奴からのラインが入ってて、顔がほころぶ。斉藤敦也。俺の幼なじみだ。

ー智司、明日うち来れる?ー

こういうところ敦也らしいな、と思う。
俺は今日、この文面で敦也からラインが来るのはわかっていた。
そして敦也も俺が明日予定を空けてるとわかっているはずなのに、毎年必ず聞いて来る。他の誰に誘われても、俺は明日絶対敦也の家に行くつもりだというのに。

行ける!バイト終わってからになるけど
。俺はそう返信した。
スマホ画面右上の時刻を確認する。そろそろ休憩も終わりの時間だ。

まもなくしてラインが返ってくる。

ー誕生日にバイト?大変だねー

時間的にまだ授業中だ。スマホいじってていいのだろうか。まあ敦也は授業聞いてなくてもテストで満点が取れる。昔からそうだった。

ー土曜日だからな。休めなかったー

送信できた事を確認したら、俺はスマホの電源を落としてロッカーに投げ入れる。