体育館につくと友達と喋っている人がほとんどでまだ始まってないらしい。




「良かったーまだ始まってなくて。」




ホッと一息つき1番後ろの列のパイプ椅子に座る。




これまた幸運な事に周りには人がいない。




指定された席はなくて、左から時雨、俺、璃壱という順番で座る。




普通はさクラスが分かってからその指定された席に座るもんだよな?




だけど、この高校はちょっとどころかかなり自由な高校で、かなり…おかしい。




他の高校とは違う所がいっぱいある。




まぁ、それが良くてこの高校を選んだんだけどなっ。




それにしても、パイプ椅子がガタガタするのが気になる。




………とか思っていたら右肩が重くなった。




「…璃壱、重い。」




璃壱の頭が肩に乗っかってきたのだ。




結構な身長差あるけどそんなのお構いなしに肩にのせてくる璃壱は体がものすごくまがっていた。




「ん〜眠い〜」




そう言って頭を首元にグリグリしてきて、栗色の天パが頬をくすぐる。




「ちょっ、くすぐったいからやめろ。」




俺は璃壱の頭をおすがそれに負けじと璃壱もグリグリする。




それを約30秒。先に折れたのは俺。




「はぁ、始まったちゃんと座れよな。」




そして俺が諦めて肩を差し出す。




そう言うと璃壱は「はーい」と嬉しそうに返事をする。




良い返事なことで。




それとは反対に左の方から舌打ちが聞こえたがキニシナイ。キコエナイ。