『なんだよ、話って雨咲。』
あれ?朔歩君…?どうして…
そこには少しニヤけている朔歩君がいた。


これ、昨日も夢で見た…
『ごめんね。いきなり…その、話ってのは』
『ん?なになに?』
やっぱり。私まだあの日のこと覚えている。
『私ね…朔歩君の事が…好きなの///』
『え?』

恥ずかしくなり、後ろを向いて話をする私。
後ろ向きだが朔歩君が戸惑いを隠しきれない様子は分かった。

『私ね朔歩君の明るい所とか好きでね!男女関係なく仲良く出来るのがいいなって思って…気づいたら好きで、さ』
『えっと…その』
もう嫌だ。これ以上は続きを見たくない。早く夢が覚めてほしい。早く…

『付き合ってまで言うのが予定みたいなもんでね…ヘヘ』
『………』
嫌だ。見たくない。早く覚めろ
『ちょっと、なんか言ってよ。お願いだから……』
そう言ったあと私は堪えられなくなったのか涙が零れた。
『ねぇ、返事をしてよ…』
『………ごめん。』
だから覚めてほしかったのに…
私の初恋はこれで終わった。

『ァハ…ハハハ。こっちもごめん。』
そう言い振り返ったが彼の朔歩君の姿はどこにもなかった。
『どうして…?そんなに私のこと嫌いなの?ねぇ…朔歩君。返事してよ』