卯月さんは

 クスリ、と笑うと

 急に起き上がって

 わたしの二の腕をつかんだ。





 次の瞬間





 えっ!?





 唇にやわらかいモノが触れた。





 伏せられた

 長いまつ毛が目の前にある。





「……」





 ほんの一瞬のことで

 何が起こったのか

 わからなくて




 困惑した。




「早く、思い出してね☆」




 耳元で

 そう囁かれて

 更に混乱する。