ぴったりの時間に

 駅に着くと

 メールの着信音が鳴った。



 もしかして、卯月さんかな?



『南口改札から、信号を渡って真っ直ぐ歩き、3つ目の十字路を左に歩いて来て☆』



 駅周辺には

 人影もあまりないお昼時。



「卯月さん、先に行ってるのかな?」



 わたしはメールに返事を打って

 言われた通りの道を進んだ。



 閑静な住宅街

 と、言うのがぴったりの

 静かな町並み。



 歩くにつれ、細くなっていく道が、間違ってないか確認したくなってくるほど、辺りには誰も歩いていなかった。



「……こっちで平気かな?」