「中に入って、待ってればよかったのに」



「きっ、緊張しちゃって……」





 いろいろな意味で。





「カフェ・ローズが?」



 友さんが

 キョトンとした顔で

 わたしを見下ろす。





 友さんに

 だなんて言えません。





「……はい」





「確かに、高校生のおこずかいじゃ入りずらいよね~」



 友さんは

 ゆっくりと道ナリに歩き始める。



 そうなんです、入りずらいんです。



 わたしは

 ちょこちょこと

 友さんの後をついて歩く。



「それを狙って、高校の時ここでバイト始めたんだよね☆」



「えっ!! 高校北城山ですよね? 学校にバレませんでした?」



 みんなやってるけど、ウチ基本的にはバイト禁止だし、こんな駅前でするなんて、勇気ある~。