「沙夜さん?」

彼女は1日中窓の外の澄んだ青空を眺めていた。

「はぁ。」

たまに彼女の身体が透けているように思うのは、気のせいなはずなのに。

幸い、本人は気が付いていないらしいけど。

「何で私ここにいるの?」

「!」

彼女は、ここにいる理由を忘れてしまったみたいだった。

「沙、夜、さ、ん?」

「あなた、誰?」

「沙夜さん!?」