あの言葉を言われたのは私が、実家に帰省している時だった。 母親に、龍太郎のお母さんの真由美さんにおすそ分けを持っていけと言うことからだった。 別にそこまで遠いわけでもなくましてや歩いて三十秒の距離だ。 母親に、大根の煮込みと、刺身が入った袋を渡されついでに買い物をしようと財布をもった。 呑気にこれから告げられる言葉など思いもよらず、 晩御飯何食べようか、なんて考えながら私は、山瀬家へ足を運んだ。