センパイ、私は由宇です…。




やっぱり亮太センパイは、“未宙 ”のことが好きなんだな...。



...未宙が羨ましいなぁ。
こんなに愛していて思ってくれる彼氏がいるんだから。




これで、黒木さんは振られてないて、どこかへ行くんだろうと思っていた。



「亮太センパイ!!
...振られたから言わせてもらいますけど!!」



私は、急に声を荒らげる黒木さんに驚く。




「目を覚ましたらどうですか?
本当は今センパイが付き合っている人が未宙じゃないって気づいてたんですよね?」




「...ちょっと、君...落ち着い...」



「落ち着けないですよ!!
私は、センパイに振られたんですよ?
だから、きちんとセンパイに言っておきたいんですよ!!」



...やばい。
こんな時に限ってお腹がなりそうになる。


こんな時に、お腹がなったらまずいよ...。



相変わらずセンパイは、黙ったままだな。




「亮太センパイ。
本当に未宙ちゃんを愛しているなら...顔が似てるからって理由で由宇ちゃんと付き合う必要ないと思いますけど?」




「ちょ...ちょっと待って!!」


私は、亮太センパイが一方的に責められているようで思わずそう叫んだ。




亮太センパイは、私が話を聞いていたのを知っていたのかな。



あまり驚いていない。



黒木さんは、私が聞いていたことを知らなかったみたいで私とセンパイに頭を下げるとどこかへ行った。




裏庭で...亮太センパイと2人きり。



...しかもこんな時に。




亮太センパイが、私の顔を見る。




私はなんだかセンパイの顔が見れなくて...。




私が、作ってきた弁当を亮太センパイに渡すとセンパイに引きとめられる間を作らないように走って逃げた。






...もう、終わった...。


...ああ、私が作るお弁当を幸せそうに食べるセンパイの姿見たかったな。




私が走って向かった先は、学校内にある食堂だった。




...今は亮太センパイの事を考えると泣きそうになるから。



とりあえず、美味しいものを食べて忘れたい。




1人で食堂にいる私に気づいた沙凪とルカが、私の方へかけよってきた。



私の雰囲気で察したのか、

黙々とカレーライスを食べる私の隣にいてくれた。



友達に、隣にいてもらっただけでも
ココロが軽くなった。




やっぱり持つべきものは友。


沙凪とルカ...


ありがとう。