次の日。
いつものように、亮太センパイと一緒に学校まで歩いた。
「あっ...。
未宙、カバンつけてくれてるんだ!!」
「つけるに決まってるよ!!
本当に、このキリンのキーホルダー気に入ってるから!!」
「良かった!!俺もつけてるよ!!」
そう言って、センパイが私にカバンを見せた。
カバンを見せるかわいいセンパイの姿。
ちゃんと目に焼き付けておこう。
あーっ、今の動画撮りたかったなぁ...!!
何だろう。
今日は、そんなに寂しげな表情じゃない。
...じゃあ、やっぱり昨日のは気のせいだったのかな!!
学校に着き、
センパイとバイバイをし、教室へ向かおうとした時に誰かの視線を感じた。
...誰だろう。
まあ...気にすることもないか。
今日も、亮太センパイとの昼食タイムが楽しみだなぁ!!
授業中、ニヤける私に先生が注意をする。
「おいー、田本ー。
授業中だ。授業中はニヤけるな!!
ちゃんと授業に集中しろー」
「...は、はい...。
すみませんでした...」
もー、先生のせいでクラスみんなの笑いものじゃん。
隣の席のルカが、笑いながら私に付箋を渡してきた。
そこには、小さい文字で“ 彼氏のこと考えてたでしょ”と書いてある。
“ 彼氏”
という文字に、顔が赤くなる。
本当に亮太センパイが私の彼氏だったら良いのにな...。


