「ヒロ…くん…ぐすっ…」 どうしてここが分かったのかな……? ヒロくんが来てくれた。 それだけで安心して、涙がもっと溢れ出てきた。 「誰だよ!!」 「お前らこそ誰だよ…早く綾乃を返せ」 いつもとは違う、ひどく湿度のない冷たい声にあたしまでゾクッとした。 物凄い剣幕で怒るヒロくんはまるで立っているだけで人を殺せるんじゃないかっていうぐらい殺気に包まれていた。 こんなにも怒るヒロくんは生まれて初めて見た。 いつも無愛想で怒っているように思えるけど、今はそんなの比べ物にならないほどだった。