【完】不器用な彼はマイヒーロー




――ギュッ


「えっ…ヒロくん…」


あたしはヒロくんの優しい温もりに包まれた。
どうして…抱きしめるの?



「俺、ずっと昔から綾乃こと好きなんだ…」

「嘘…!?」


ずっと昔から…!?
あたしはヒロくんの言葉に驚きを隠せなかった。


「だ、だって…あたしとヒロくんの好きは違うんでしょ?」


ヒロくんそう言ってたじゃん。


「綾乃は俺のこと…兄貴みたいだと思ってない?」


そう尋ねたヒロくんの瞳は切なげに揺れていた。


「思ってないよ…!!

男の子として好き!大好き!!!
大好きなのぉ…っ。」


ギューッとヒロくんを強く抱きしめた。