【完】不器用な彼はマイヒーロー




綾乃への溢れんばかりの想いが胸に溢れ出てくる。

この気持ちを…伝えたい。
綾乃の涙を拭いてあげたい。


すると、どんどん自分の手を握られていると感じた。

いつの間にかおじさんはいなくなっていて、あの真っ白な世界から抜け出していた。


重たい瞼を上げると、ぼんやりとしていて視界が歪んでいる。


「ヒロくんっ…!!ヒロくんっ…!!」


愛しい人の声が聞こえてきて、
俺は生きているのだと改めて感じた。

段々、視界もはっきりしてきて綾乃の涙でぐしゃぐしゃの顔が見えた。