【完】不器用な彼はマイヒーロー




おじさんはきっと、おばさんを置いてきてしまって後悔しているだろう。
口には出さないけど、表情からそれが読み取れる。


だからこそ、俺は生きなきゃいけない。
強くそう思った。


「ヒロくん、先に死んじゃダメって言ったじゃん…!
約束したじゃん…っ、これからもあたしのヒーローはヒロくんしかいないのっ…。

だから…目覚ましてよぉっ…ぐすっ…」


どこからか、綾乃の震えた声が聞こえてきて、
もう一度、どうしようもなく綾乃に会いたい…そう思った。

会って、ちゃんと好きだと伝えたい。