【完】不器用な彼はマイヒーロー




みんなが涙を鼻ですする音が聞こえる。


「うぅ…っぐっ…」


あの優しい笑顔、男の子らしい大きな手。
意地悪な時の顔、悲しそうな顔、怒った顔…

全てが頭の中に鮮明に蘇ってくる。

ママが泣きながら、背中をさすってくれる。

大切な人がいなくなる辛さをママが一番分かってるから、何も言わないんだと思う。

今はなにを言われても元気が出そうにないから。


ヒロくんが病室に移されて、ヒロくんの家族が病室でヒロくんの様子を見ている間、あたしとママは病室の前で待っていた。