【完】不器用な彼はマイヒーロー




「綾乃ちゃんが熱で倒れた日、保健室に運んだの俺じゃないんだよ」

「えっ…でも、清水くんが…」


突然のことで頭がパニックになる。

確かにそう言ったよね?
保健の先生も清水くんも、そしてヒロくんも。


「俺は血相変えて綾乃ちゃんをお姫様だっこして保健室に向かって走っていく長谷川を見かけて追いかけたんだ。

じゃあ、アイツは俺の存在に気づいてわざわざ保健室の前で

『綾乃を頼む。コイツ熱出ると唸(うな)りだす時あるからその時は頭を撫でてやって』って言われたから俺は言われた通りにそうしたわけ。」


どうして…ヒロくんが…?

あたしがいつも熱が出ると唸りだす時があるのもちゃんと覚えててくれたんだ。