まだ、この近くにいるかもしれない。 不意にそう思ってベッドから起き上がり、靴下のままで廊下に出る。 そこにはやっぱり、ヒロくんがいた。 ヒロくんは心配性だから…過保護だから。 「……!!」 “ヒロくん、待って” そう言いたいのにいろんな感情が胸の中にこみ上げてきて言葉が喉に引っかかって出てこない。 ヒロくんは歩くことを止めずにどんどんあたしから遠のいていく。 このままじゃ…ヒロくんは行ってしまう。