【完】不器用な彼はマイヒーロー




やっとの思いで体育館裏に到着した。


「えーっと、用具はここらへんに…あー、あったあった!」


風邪のせいか、走ってもないのにゼイゼイと息が荒くなる。

すごいしんどい…体が熱い。

あー、風邪っていえばヒロくんのこと思い出すなぁ。

ヒロくんが風邪ひいてあたしが看病に行ってあげて、その時…抱きしめられたんだったなぁ。


ついこの前の記憶でも懐かしく感じてしまうのはどうしてかな?


目の前がグラッとしてあたしの体はみるみるうちに床へと倒れていく。

それはまるでスローモーションのように思えたけど実際は一瞬だったと思う。