「あー!ヒロくんってばまたあたしのことバカにしてるでしょ~!!」
いつもいっつもヒロくんはあたしをバカ扱いしてくるんだから。
これでもそんなにバカじゃないんだからね!
「俺は喜んでやってんの。
お前がちゃんとここに来れたことを」
「むぅ~、それはどうもありがとうございますっ!」
そんなこと言われたら何も言えないじゃん。
ヒロくんはいつもそれを分かってて言ってるのかな?
分かってて言ってるんだったらほんとに意地悪だ。
拗ねたようにぷゅっ、と口を尖らせていると、
――グイッ
急に顎を持ち上げられてヒロくんの綺麗な瞳とバチッと視線がぶつかる。