「じゃあ…帰るからね。
早く良くなりますように……!」
寝ているヒロくんにそう言った。
まぁ、聞こえてないんだろうけどね。
スクールバックを肩にかけて帰ろうと思いヒロくんの前から去ろうとした時
――ガシッ
不意に左腕を掴まれてあたしは動くのをやめて
掴まれた腕を見るとヒロくんがあたしの腕を掴んでいた。
ヒロくん…?
寝てるんじゃないの?
現に今だって目は閉じてるし…。
もしかして無意識!?
「ヒロくん、あたし帰るから離して?」
寝ている人にこんな事言っても無駄か…。
「…誰が帰っていいって言った?」
静寂に包まれた部屋でヒロくんの声がやけに響いた。



