その優しさをあたしだけに向けてほしい。
なんで…なんでこんなこと思っちゃうのかな。
「うんっ!
だから、綾乃が幼なじみって聞いてほんとびっくりした!」
だから、あんなに身を乗り出して質問してきたんだ…。
今更だけど気づいた。
目をキラキラさせて話している千秋ちゃんを見ていると
ものすごく胸が締め付けられて苦しい。
どうして…?
どうしてこんなに涙が出そうになるの?
「ごめんね!言うの忘れちゃってて…!」
そんな気持ちを笑って誤魔化してるけど…バレてないかな…。
「ううんっ!全然大丈夫だよ!」
それからというもの千秋ちゃんの話も授業も耳には入ってくるものの、左から右へとスルスルと通り抜けていった。



