【完】不器用な彼はマイヒーロー





心地いい春風のせいで、腰まである緩く天然パーマのかかった茶色の髪がワサワサと暴れている。

学校に行ったらクシでとかして綺麗にしなきゃな………。

スイスイと自転車を漕ぐあたしの隣で額に汗を浮かべながら

まるで、マラソン選手のように必死に走るヒロくんを見てとてつもない罪悪感に襲われた。


これ…ヒロくんの自転車なのに…なんでいつもあたしを優先してくれるのかな?


また、今度何かお礼しなきゃ…。


「今日の…、小テストの、勉強したのか?」


しばらく、進んだところで黙って走っていたヒロくんが口を開いた。


「……え?そんなのあった!?」


小テスト…!?

思わず、耳を疑った。

小テストなんて聞いてないよ…!!