【完】不器用な彼はマイヒーロー





『そんなヤツ、なんで好きなの?』


『やっぱ、自分にないものとか持ってるから?』



そう聞かれると自分でも何でなんだろう…とそう思う。


だけど、自分にないものを持ってるからとかそんなんじゃなくて、


ただそばにいてくれるだけで安心して、柄にもなくずっと一緒にいたい…そんなこと思ってしまう。



それが、“好き”ってことなんだと俺は思う。

この先も俺にこんなふうに思わせるのは綾乃しかいないと思うほど、俺は綾乃にしか興味が無い。



というより、視界に入ってこないんだ。


みんなから気持ち悪いと思われてもいい。

それぐらいアイツが大切なんだ。


だけど、性格上なかなか素直に優しくできない俺。


なのに、いつもニッコリと天使のような微笑みを俺に向けてくれて…。


『ありがとう』ってそういうんだ。


鈍感なのか何なのかは分からないけど、その度に胸が高鳴ると同時に悲しくもなる。

他の男にもそんな顔見せてるんだろうな…って。