【完】不器用な彼はマイヒーロー




ヒロくん…寒くなかったのかな?



季節はいくら春だといっても、夜はまだまだかなり冷え込む。


絶対…寒かったよね。

あんな薄っぺらいカッターシャツ一枚じゃ風邪引いちゃうよ。


なのに、なんであたしに…?

寒いなら言ってくれればよかったのに…。


今更、気づいてももう遅いのに。


ほんと…優しすぎるんだから。



「これ…借りっ放しだった」


「んもー、早く脱いで。洗濯するから」



呆れた様子のママにブレザーを渡し、リビングに向かった。



そして、パパのお仏壇の前に座りそっと目を閉じた。